コスタ・ダ・モルテからフィニステーレ岬へ(野性的な北西部の海岸線と「地の果て岬」を訪ねる)

 

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コスタ・ダ・モルテからフィニステーレ岬へ(野性的な北西部の海岸線と「地の果て岬」を訪ねる)

主な見学場所 : ムーロス(Muros)、カルノータ(Carnota)、フィニステーレ岬(Finisterre)、ムシーア(Muxía)

ガリシア州の海岸部で、最も野性的な様相を見せているのが「コスタ・ダ・モルテ」と呼ばれる北西部の海岸一帯です。「死の海岸」と呼ばれるこの辺りの海岸線は、昔から冬の間は暴風雨に見舞われることが多く、遭難船が多かったことからこう名付けられました。荒い波に削り取られてできた深い入り江が交錯し、広大な大西洋に複雑な模様を描いています。この辺りの海岸線を周遊しながら、ガリシアの典型的な沿岸の町や漁村も訪れます。

 ムーロスは、ガリシアの伝統的な海岸部の生活が伺われる町です。建物のアーケードが内陸の町で見られるものより狭いのが特徴で、これにより、戸外でもこれらのポーチの中にいれば、激しい風雨をある程度避けることができます。海岸通りから奥に行く細い路地を入っていくと、昔ながらの漁村の雰囲気を残したバルがいくつかあり、漁のない日には、地元の漁師たちが寄り集まってくつろいでいるのが見られます。次は、カルノータの海岸です。この辺りから本格的に「コスタ・ダ・モルテ‐死の海岸」と呼ばれる野性的な海岸が見えてきます。この海岸に迫るようにしてピンド山と呼ばれる高台があり、この山の頂上では、古代、ケルト民族が神々に捧げる儀式を行っていたそうです。また、この町には、ガリシアで「最も長いオレオ」があります。この「オレオ」とは高床式の穀物倉庫で、所有者が裕福であるほど大きく長いものが造られました。この後は、エサロの海岸を訪れます。高台から直接、海に向かって流れ落ちる滝が見えます。

 さて、いよいよ「地の果て」という意味の「フィニステーレ岬」へと向かいます。イベリア半島北部にまで侵攻してきた古代ローマ人が、この辺りの海に沈んでいく真っ赤に燃える夕陽を見て惧れをなしたと言われるほど、晴れた日のフィニステーレ岬の夕陽は印象的で神々しいものです。また、古代から神秘的な土地として知られていたこの一帯は、サンティアゴへ辿り着いた巡礼者たちをも惹きつけ、今日でも、ここまで歩いてくる巡礼者たちもたくさんいます。昼食の後は、ムシーアの町まで北上します。ここで見るべきものは、海岸にそびえ立つ「石船の聖母教会」(La Virgen de la Barca)です。この地域には、聖母マリアが石の船に乗って現れたという奇跡の伝説が残っており、この教会はそれを祀るために16世紀に建てられました。もっとも、それに先立って、初期の小さい礼拝堂がすでに11世紀頃には存在したそうです。ガリシアの海岸部の人々は、海との生活が危険なものであることから信心深い人が多く、特に漁師たちの中には、今でも聖母マリアに祈りを捧げてから出航する人たちがいます。